レ・ミゼラブルが教えてくれた“自分を許すこと”の大切さ

レ・ミゼラブルの舞台を観て
先日、念願だった「レ・ミゼラブル」のミュージカルを観に行きました。
開演してすぐ、いきなり涙があふれてきました。
最初の囚人の歌。
ライトがバーン!と一気に照らされ、生演奏がクライマックスのような勢いで始まる。
厳かな始まりを予想して待っていた私は、想像を超える迫力に圧倒されて、もう涙が止まりませんでした。
これまで、YouTubeで解説を見たり、NetflixやAmazonプライムで映画を観たり、小説の上下巻を読み込んできました。
そのすべてが一気に蘇るようで、「物語がいま目の前で生きている」という感覚に胸がいっぱいになったのです。
許すことの難しさを突きつけられたシーン
たくさんの人物に心を動かされましたが、特に涙したのはジャベールの自殺シーンです。
ジャン・バルジャンは彼を攻めることも殺すこともできました。
けれど彼が選んだのは「許す」という道。
しかしジャベールはそれを受け入れることができませんでした。
今まで規律に従って生きてきた自分のすべてが揺らぎ、何が正解かわからなくなる。
そして最後には、自分を許せず、自ら命を絶ってしまう。
あの場面で、胸が張り裂けそうになりました。
「もっと自分に優しくしてもいいのに」そう思わずにはいられなかったからです。
他の人物たちが教えてくれた“許し”
ファンテーヌは、若いころの過ちが一生を苦しめることになりました。
彼女が社会から許されなかったことは、とても切なく胸に残ります。
一方で、ジャン・バルジャンは19年もの地獄のような年月を経て、それでも「心を入れ替える」という選択をしました。
過去を背負いながらも変わろうとした姿に、人間の強さを感じました。
そして彼にとっての救いは、コゼットの存在でした。
「自分の幸せ」よりも「大切な人の幸せ」を願うことができること。
そこには、自分自身を許し、未来を信じようとする心があったのだと思います。
自分に重ねて感じたこと
観劇を終えて、私は改めて「許すこと」について考えました。
誰かを許すのは難しい。
けれど、本当に難しいのは「自分を許すこと」なのかもしれません。
私自身も、完璧じゃない自分を責めたり、苦手な部分ばかりに目を向けてしまうことがあります。
でもレ・ミゼラブルを観て、「不完全でも、過去を抱えたままでも、人は前を向いて生きていける」ということを教えてもらいました。
結びに
レ・ミゼラブルは悲しい物語ではなく、**“許しと希望の物語”**だと私は思います。
だからこそ、こんなにも涙が出たのだと思います。
これからの暮らしの中で、誰かを許すこと、自分を許すことを少しずつ実践していきたい。
そして「許すことは人を救う力になる」と信じて生きていきたいです。